小学校入学前の10月上旬から11月上旬に行われる、就学前検診。
就学前検診の通知が届くと、『いよいよ小学校に入学なんだ』と実感する一方で、初めてのお子さんの場合、就学前検診でどんな事が行われるか不安になりませんか?
小学生の子供が2人いる私が、就学前検診に行った時の様子や検診の内容をご紹介します。
この記事を読めば、あなたは以下のことが分かります。
- 就学前検診の時の服装
- 就学前検診の内容と意義
- 就学前検診の知能検査にひっかかった場合の親のサポート
この記事を読まなければ、あなたのお子さんが就学前検診で不安になってしまい、本来の姿を検診で見せる事ができないかもしれません。
この記事を読めば、就学前検診の意義を理解した上で、落ち着いて就学前検診に向かうことが出来るでしょう。
では、早速見ていきましょう。就学前検診では、どんな事が行われるのでしょうか?
就学前検診に行くときの子供の服装は?
就学前検診だからといって、特別な服装である必要はありません。普段着でOKです。
ただし、内科検診があるので、ワンピースやつなぎの服は避けましょう。
就学前検診の開始時刻が13時半や14時であることが多いため、幼稚園・保育園を早退して、幼稚園・保育園の制服のまま就学前検診に参加する子もいます。
私の子供が就学前検診に行った時には、私服の子、幼稚園等の制服の子、体操服の子など様々でした。
数十人、もしくは学校の規模によっては100人以上が就学前検診に来るので、内科検診を受ける時にすぐに脱げるような服装を着て行きましょう。
就学前検診の内容とその意義について知っておこう
就学前検診の内容として、ほぼ全ての学校で行われるのが内科検診、視力・聴力検査、耳鼻科検診です。
他に知能検査を行ったり、学校の教員や校長と面接を行ったりする学校もあります。
就学前検診を受けると、小学校に入学する子供の健康状態を確認し、疾病等の疑いがある場合は早期に受診、必要であれば治療を行った上で入学することができます。
また、就学前検診は、入学予定の小学校で受けることが多いので、小学校の教室や先生の雰囲気を知ることができます。
安心して小学校入学を迎えるために、就学前検診は必要な検診なのですね。
保護者が気になる就学前検診の知能検査にひっかかる理由
就学前検診の知能検査の内容は、身近な果物や動物を使った間違い探しや、絵を見てどちらが多いのか答える等、3歳児健診の5〜6歳版といった感じです。
また、知能検査では、問題に答えるときの姿勢もチェックされています。
落ち着いて席に座れるか、問題に答えようとしているかを確認することで、小学校で席に座って先生の話を聞けるか、お友達と一緒に勉強ができるかどうかを調べているようです。
人見知りがある子供や、初めての環境が苦手な子供の場合、緊張してしまって質問に答えられなかったという理由で、知能検査が再検査となることもあります。
日を改めて再度知能検査を受けたり、校長先生と面談をしたり、普段通っている幼稚園等での様子を見てもらうことで、問題なしと判断されることも多いです。
再検査でもひっかってしまった場合、小学校に通う上で困る場面が出てくるかもしれないという判断が出たということになります。
普通学級に在籍しながら何らかのサポートを受けることができるのか、通級教室にも通った方がいいのか等、進学予定の小学校と相談しましょう。
『知能検査にひっかかった』と思うと、ネガティブに受け取られがちですが、子供が小学校で困ってしまう前に、専門家に助言を受けるきっかけができたと思うと、前向きにとらえられるのではないでしょうか。
就学前検診で行われる言葉の検査とその目的について
就学前検診では、正しい発音で話せているか確かめるための検査(言葉の検査)があります。
例えば、りんごの絵を見せて子供に答えさせる事で、正しく発音できているかチェックします。
「おさかな」が「おたかな」など、発音が不明瞭な場合でも、小学1〜2年生ぐらいで、はっきりした発音で話せるようになることがほとんどです。
しかし、発音の仕方によっては、幼児期から言語聴覚士の指導を受けた方がよいケースもあり、ことばの教室(言語通級教室)などに通うことをすすめられる場合があります。
発音がうまくいかないことで、お友達からからかわれたり指摘されたりして、話すことが怖くなってしまうこともあるので、発音を直す必要があれば、ことばの教室など、言語聴覚士の指導が受けられる場所に通いましょう。
検査の結果、様子見でいいのであれば、親が無理に正しい発音を強制することは避けて、ゆったりと会話を楽しむうちに、徐々に正しい発音で話せるようになってくるようです。
様子見なのか、言語聴覚士との訓練が必要なのかは、素人には分かりづらいので、就学前検診で検査をしてもらえるとありがたいですね。
就学前検診で視力検査に引っかかる理由とその影響について
就学前検診で視力検査で引っかかる理由に、『ランドルト環の空いている向きを答える』という検査方法に慣れておらず、うまく答えられないといったケースがあります。(ランドルト環(かん)は視力検査の「C」のマークです)
就学前検診の前に、家庭で視力検査の練習をしておくと良いでしょう。
問題なく検査が出来た結果、小学校で問題なく黒板や教科書を見るために必要な1.0の視力に満たないことが分かれば、眼科での受診をすすめられます。
遠視や乱視、斜視(しゃし 左右の眼が異なる方向に向いている状態)があり、視力の発達が遅れてしまうと、眼鏡をかけても十分な視力が出ない『弱視』となり、治療が必要となります。
視力の発達は6歳から8歳までと言われており、この時期を逃すと、十分な治療効果が得られない恐れがあります。
その為、小学校就学前の5歳から6歳の時期の視力検査が重要となります。
特に、片目だけの弱視の場合は、本人が特に不自由を感じていないため、親も気付くのが遅くなり、治療開始が遅れてしまうことも考えられます。
就学前検診の視力検査でひっかかるとショックを受けるかもしれませんが、眼科で検査した結果、眼鏡の必要がない場合もあります。
また、弱視だと分かった場合も、治療の効果が見込める年齢で治療を始められるといった点から、就学前検診の視力検査の重要さが分かりますね。
就学前検診に行けない場合の対処法とは?
就学前検診に行けない場合でも、小学校の入学には支障はありません。
また、入学後すぐに健康診断が実施されるため、医療機関等で個別に受診する必要もありません。
とはいえ、『就学前検診に行けないけど、何もしなくていいの?』と不安になりますよね。
就学前検診に子供の体調不良や保護者の仕事の都合で行けない場合には、就学先の小学校等に欠席の連絡をしましょう。
就学先の小学校の日程だと行けない場合でも、他の小学校で就学前検診が受けられる自治体もありますので、教育委員会等にお問い合わせください。
就学前検診を受診しない場合、医療機関の受診は原則不要ですが、子供の体調や発達などで気になることがあれば、かかりつけ医等に受診や相談をしておくと、安心して入学の日を迎えられますね。
まとめ
この記事では、就学前検診の内容と意義について詳しく解説しました。あなたは以下のことが分かりました。
- 就学前検診の時の服装は普段着でOK
- 就学前検診では内科検診、視力・聴力検査、耳鼻科検診、知能検査などが行われる
- 就学前検診でひっかかった場合でも、早期に対処することで小学校生活に支障はない
- 就学前検診に行けない場合でも、入学後の健康診断でカバーできる
就学前検診は、子供の健康状態を確認し、小学校入学に向けて準備するための大切な検診です。不安や疑問があれば、進学予定の小学校や教育委員会に相談してみましょう。