赤ちゃんのしゃっくりをしている姿はとても可愛いですが、あんまり頻繁にしていると少し心配になってしまいますよね。
「私のミルクの飲ませ方が悪いのかな?」
「何かの病気かな?」
赤ちゃんは、私たち大人よりもしゃっくりが出やすいと言われています。
しかし我が子を大切に思うお母さんがこのような不安な気持ちを持ってしまうのは当然のことです。
- 赤ちゃんはどうしてしゃっくりが出やすいの?
- しゃっくりは止めるべき?
- 赤ちゃんのしゃっくりの止め方は?
- 病気が原因で出るしゃっくりはあるの?
このような疑問を持つお母さん向けの記事です。
なぜ赤ちゃんはしゃっくりが出やすいの?原因とは?
しゃっくりとはそもそも、呼吸運動を助ける筋肉である
「横隔膜(おうかくまく)」
が痙攣することで起こる生理現象です。
しゃっくりの仕組みについては、私たち大人も生まれたばかりの赤ちゃんも変わりはありません。
しかし赤ちゃん横隔膜やその他機能が、まだ私たち大人と比べて未熟なため、横隔膜の痙攣=しゃっくりが頻繁に起こってしまいます。
赤ちゃんのしゃっくりが起こるきっかけとしては、
- 飲食物を消化するときに、食道や胃が動く刺激
- 授乳で飲み込んだ空気による横隔膜の圧迫
- 寒さや体温の急激に変化で、体が縮こまる
などが考えられます。
赤ちゃんがしゃっくりをしているときの対処法とは?
赤ちゃんのしゃっくりは生理現象の1つ。
だから基本的に無理に止める必要はありません。赤ちゃん自身もそこまで苦しさを感じていないため、元気なことが多いです。
2~3時間ぐらいは、自然に止まるか様子を見ても大丈夫です。
しかし、無理に止める必要はないといっても、やはり
「心配!」
「なんとか対処してあげたい!」
とは思ってしまいますよね?
その場合は決して大人のしゃっくりの対処法などは試したりせず、以下の方法を試してみましょう。
<何か飲み物を飲ませる>
おしっこをした後に、授乳や離乳食を食べながらしゃっくりが出る場合は、何かを飲んだ刺激で治ることがあります。
ミルクや母乳はもちろん、生後2か月あたりから白湯や麦茶を与えてみても大丈夫です。
<母乳やミルクの後にげっぷを出してあげる>
母乳やミルクの後にしゃっくりが出る場合は、げっぷを出してあげることで、止まってくれることもあります。
赤ちゃんは、ミルクや母乳を飲みながら、呼吸することができる一方、たくさんの空気を一緒に飲み込んでしまいます。
縦抱きにして、げっぷを上手く出してあげると、空気による横隔膜の圧迫を和らげることができます。
<体を温めたり、オムツを替える>
体が冷えたり、寒かったりすると体が縮こまり、しゃっくりが出ることがあります。冬場や、お風呂上がりなどは注意しましょう。
またオムツが濡れていると体が冷えやすいため、オムツを替えて体を温めなおしてあげることで、しゃっくりも止まる場合もあります。
<背中を軽く擦ったり、トントンしたりする>
赤ちゃんのしゃっくりは、ほんの些細な刺激で起こる分、ほんの些細な刺激で治ることもあります。
背中を軽く擦ったり、トントンしてあげると治ることもあります。焦って、強く叩きすぎないように注意しましょう。
対処法に関しての注意点
うつ伏せにしたり、驚かしたりするのは厳禁です。うつ伏せは、窒息につながる場合もありますし、驚かせるのは逆に泣いてしまいます。
赤ちゃんは私たち大人が思うほど、苦しさは感じていないので、元気そうであれば放置しておいても大丈夫です。
大事なことはしゃっくりを止めようとして焦って、大人がしゃっくりを止める方法を試したりしないことです。
上記の対処法を試しても治らず、しゃっくりが数時間続く、赤ちゃんが苦しそう、しんどそうな素振りがあれば、むやみに止めようとせず、病院の先生に相談しましょう。
病気の可能性について
しゃっくりはその多くが生理現象なので、過度に心配する必要はありません。
しかし、「これは病院に行くべきかな?」と判断するのはお母さんですから、やはり見極める基準は知っておきたいですよね。
以下に、病気が原因とした赤ちゃんのしゃっくりについてもまとめています。ぜひ参考にしてくださいね。
<流動性食道炎>
★見極めポイント→しゃっくりしながら、多くのよだれを垂らしているor吐き気を催している。なんだかしゃっくりする時、苦しそう。
食道から胃に送られた食物が、再度食道に逆流する現象です。
大人でも起こる現象ですが、赤ちゃんは逆流を防止する機能が未熟なので、この現象がより起こりやすくなっています。
逆流がひどい場合には、逆流を防ぐ機能を人工的に作る「噴門形成術」という手術を行う場合もありますが、赤ちゃんの場合は成長に伴い、この機能が発達するのを待ちます。
発達までの間、逆流の回数を減らすために、粘度を高くした特殊なミルクを与えたり、食後は長めに縦抱きにしてあげるといった軽めの対策をとる場合や、食道の粘膜を保護したり、胃に運ばれた食物を早めに十二指腸へと流すために薬での治療方法もあります。
赤ちゃんが成長すれば、この現象は減っていきますが、逆流した胃の食物をが気管に入ると、気管支炎や肺炎を起こしたりするケースもあるので、まずはお医者さんに相談し、治療方法を決めていくようにしましょう。
<難治性しゃっくり >
★見極めポイント→数時間から数日間、しゃっくりがとまらない。赤ちゃんが苦しそう。
中枢神経や病気の場合が考えられます。また横隔膜に近い内臓や神経などに原因が隠れている可能性もあります。すぐに病院で原因をしらべてもらいましょう。
<アレルギー性しゃっくり>
★特定の飲食物を食べた後に、しゃっくりが出る。
食べ物のせいで赤ちゃんのしゃっくりを連発することもあります。特定の飲食物を口にした後の授乳でしゃっくりが出やすい場合は、その食べ物飲み物を控えるようにしましょう。成分が赤ちゃんの体質に合わずしゃっくりが出ている可能性もあります。
報告例としては、大豆製品やピーナッツ、柑橘類、卵などの乳製品、小麦、カフェイン、チョコレートなどが原因になる確率が高いと言われています。
まとめ
この記事では、赤ちゃんのしゃっくりについて紹介してきました。
しゃっくりはそのほとんどが、普通の生理現象なので過度に心配せず、赤ちゃんの様子をしっかり観察するようにしましょう。
特に病気を疑う場合は、すぐさましゃっくりを止めようとせず、様子をしっかり観察したり、アレルギーを考え、飲食物を記録したりできるとベストです。
ただの生理現象であると分かれば、これも成長の一環と捉えて、心配せず見守ってあげましょう!