おかゆからスタートし、野菜と徐々に進む離乳食。進むにつれて、徐々にたんぱく質を摂る必要が出てきますね。そこでおすすめなのがシラスです。
シラスは身が柔らかく、魚の中でも赤ちゃんが食べやすい食材です。
しかし、シラスを離乳食であげるのは危険と思っていませんか?結論から言うと、シラスを離乳食であげるのは危険ではありません。ただし、しっかりと塩抜きをしてあげましょう。
カルシウムが豊富でたんぱく源であり、手軽に手に入りやすい食材ですから、いつから赤ちゃんに食べさせたらいいか気になりますよね。
本記事では離乳食でシラスの調理方法、食べさせる際の注意点、レシピまでをご紹介します。
シラスはいつから離乳食で食べられる?
シラスは離乳食初期から食べることができます。ただし、赤ちゃんの月齢によって食べ方や量が変わります。
また、初めてのたんぱく質の食材には、植物性の豆腐がいいとされています。そのため、赤ちゃんが、豆腐を食べるのに慣れた後に、食べ始めることをおすすめします。
シラスは栄養満点!赤ちゃんの成長に欠かせない食材
シラスは丈夫な骨や歯を作るために欠かせないカルシウムと、筋肉や内臓など体を作るタンパク質が豊富な食材。それだけでなく、カルシウムの吸収を助けるビタミンDと、血液を作る鉄分もたくさん入っています。
また、記憶力や集中力を向上させ、学習能力を高めるDHAも含まれており、赤ちゃんの成長のために欠かせない食材の一つです。
調理方法も簡単なので、ママにも赤ちゃんにも嬉しい食材です。
シラスって食べ過ぎたら危険なの?
上記で説明したように栄養満点の食材ですが、シラスは製造過程で塩茹でされていて、塩分が多く含まれています。
そのため塩分が多いままシラスを赤ちゃんに与えてしまうと、赤ちゃんの内蔵に負担をかけてしまいます。
また、赤ちゃんは内臓が未熟なため、食べ過ぎると胃腸に負担がかかり消化不良につながるおそれがあります。シラスを離乳食で与える際は、初期はベビースプーン1杯程度の少量から始め、少しずつ増やしていきましょう。
シラスで離乳食を作る際に注意するポイントは?
シラスは塩分が多く含まれているため離乳食で使用する際は必ず塩抜きをしましょう!
また、生の魚は赤ちゃんの胃に負担がかかってしまうのでNGです。火を通したものを与えましょう。
塩抜きってどうやるの?
塩抜きの方法は3つあります。中でもしっかりと塩抜きできるのは、熱湯で1分程度茹でる方法です。鍋で茹でるのは少し手間がかかるかなと思う場合は、熱湯を適量注いで5分程浸す方法や、レンジ(600w)で2分程加熱する方法でも塩抜きできます。
熱湯を回しかけるだけでは十分に塩抜きできないので注意してくださいね。
シラスの塩抜きの際には、持ち手のついた茶こしがあると便利です。ザルだと網目が大きく、シラスが詰まったり流れ出でしまうことがあります。離乳食作りの裏ごしにも使えますので1つあると便利ですよ。
シラスの塩抜きは離乳食が完了する1歳〜1歳半ごろまで行いましょう。
離乳食で使用するシラスはどれを買ったらいい?ちりめんじゃこって食べさせていいの?
結論からう言うとちりめんじゃこはおすすめしません。ちりめんじゃこは一番水分量が少なく、乾燥していて固いので離乳食初期は使用しないほうがいいです。
もし使うならばしっかりと茹でて柔らかくする必要があります。離乳食には水分量が多く、やわらかい釜揚げシラスが1番おすすめです。シラス干しも7割は水分なので使用できます。
離乳食のシラスの食べさせ方は?おすすめのレシピは?
時期ごとに量、形態が変わるので下記を参考に進めていきましょう。
初期(5〜6ヶ月) 塩抜きし、ペースト状にすり潰したものをベビースプーン1杯程度
中期(7〜8ヶ月)塩抜きし、みじん切りにしたものを10〜15g程度
後期(9〜11ヶ月)塩抜きし、粗みじん切りにしたものを15g程度
*厚生労働省「授乳 離乳食の支援ガイド(2019年改正版)」に準拠する
離乳食初期(5〜6ヶ月)
なめらかなペースト状で与えましょう。シラスは、骨や皮を取り除く必要がなく食べられる便利な食材です。離乳食初期は裏ごしするか、すり鉢ですり潰してから赤ちゃんに食べさせましょう。
おすすめレシピ
シラスペースト
材料(5食分)
・シラス(塩抜きすみのもの)25g
・水 大さじ2
作り方
- 耐熱ボウルにシラス、水を入れる
- ふんわりとラップをして電子レンジ(600w)で、30秒加熱し、裏ごしする
離乳食中期( 7〜8ヶ月)
舌で潰せる固さで与えましょう。中期は、栄養バランスを意識しながら離乳食のメニューを考えるといいタイミングです。野菜と一緒に調理し、いろいろな味を楽しめるように工夫してみましょう。
おすすめレシピ
シラスと白菜のとろとろ煮
材料(4食分)
・シラス(塩抜きすみのもの)40g
・白菜(葉先)80g 内側のやわらかい葉を使うのがおすすめです
・水 200g
・水溶き片栗粉 水小さじ1/2 片栗粉小さじ1/2
作り方
- シラスと白菜をみじん切りにする
- 鍋に①と分量の水をいれ弱火で白菜がやわらかくなるまで煮る
- 白菜がやわらかくなったらじ水溶き片栗粉を加えて混ぜ、とろみがつくまで煮る
離乳食後期(9〜11ヶ月)
歯茎で潰せるくらいの固さで与えましょう。カミカミ期と言われる後期は、赤ちゃんが歯茎で食べ物を噛み潰すことを覚える時期です。赤ちゃんのペースに合わせて、徐々に食材を大きくカットしていき、噛む力をつけるサポートをしていきましょう。
おすすめレシピ
シラスとにんじんのおかゆ(3食分)
材料
・シラス(塩ぬき済みのもの)45g
・5倍がゆ 250g
・にんじん 15g
・だし汁 200ml
作り方
- シラスは粗みじん切りにし、にんじんは4mm角に切る
- 鍋にだし汁、①を入れ、弱火で10分ほど煮る。にんじんがやわらかくなったら、5倍がゆを加え混ぜる。
初めて赤ちゃんに離乳食でシラスを食べさせる際に注意することは?
シラスを赤ちゃんに初めて食べさせる際には、小さじ1杯(ベビースプーン4〜5杯程度)の量だけ与え、アレルギー症状がでないかどうか注意して観察しましょう。
販売されているシラスには、エビやカニが混ざっていることもあります。
意図せずに、甲殻アレルギーの原因となるエビやカニを赤ちゃんに与えてしまうおそれがありますので注意しましょう。
また、シラスには卵巣があり、魚卵アレルギーの原因となる可能性もあります。
万が一、アレルギー症状が出現してもすぐに病院に受診できるように、初めて離乳食で与える際は、平日の午前中に食べさせてあげましょう。
食べた後に顔や体にポツポツとじんましんが出てきたり、嘔吐、下痢、咳が出るなどの症状や、機嫌が悪い、苦しそうにしていたらすぐに病院を受診してください。
まとめ
シラスは離乳食初期から与えることができる食材です。栄養価が高く、調理も簡単でさまざまなレシピに使用することができます。
シラスは塩分が多いので離乳食でそのまま与えるのは危険です。調理時にはしっかり塩抜きして食べさせてあげましょう。どの食材も初めて与える際は注意が必要ですが、シラスもアレルギー症状に注意して食べさせてあげましょう。
魚の中でもレシピが豊富で、調理工程も簡単で、スーパーで購入しやすい便利なシラス。おかゆに混ぜたり、いろんな野菜と一緒に調理するとバランスよく栄養を摂ることができます。ぜひ、いろんなレシピに挑戦し、お子さんの好みのシラスを取り入れた離乳食をみつけてくださいね。