牡蠣は10月から4月に水揚げされ、12月から2月は牡蠣の旬です。
牡蠣は『海のミルク』とも言われていて、亜鉛、鉄分、ミネラル、ビタミン、タウリンなど栄養が豊富な食材です。
焼き牡蠣やカキフライ、鍋料理やお雑煮に入れたり、旬の時期にはとてもクリーミーで美味しいですよね。
牡蠣の中心部は柔らかく、赤ちゃんにも食べさせやすい食材です。
牡蠣は離乳食後期の9ヶ月頃から食べさせても良い食材です。
ですが、牡蠣はノロウイルスへの感染や牡蠣アレルギーの発症を起こすことで知られています。
今回は栄養たっぷりの牡蠣を離乳食で取り入れる方法や注意点についてまとめました。
牡蠣は離乳食でいつから食べさせても大丈夫?
牡蠣は離乳食後期の9ヶ月頃から食べさせても良い食材です。
ですが、十分に加熱されていない牡蠣はノロウイルスの原因になることがあります。
赤ちゃんはウイルスに対する抵抗力も弱く、ノロウイルスや貝毒に感染すると重症化しやすいので離乳食では無理に与えなくても良い食材です。
ノロウイルスの感染が心配な時は完了期や離乳食が完了した2歳以降などに食べさせてあげましょう。
また、赤ちやんに与えるときには、牡蠣の中心までしっかり加熱して食べさせてあげなければいけません。
牡蠣でアレルギーが起こる!?子供は当たりやすいの?
牡蠣にあたる原因には2種類あります。
一つはノロウイルスや腸炎ビブリオ(魚介類に生息している細菌)や貝毒(二枚貝がもつ自然の毒)に感染するパターン。もう一つは、牡蠣アレルギーの発症です。
牡蠣にあたった時の症状はどうでしょうか?
腸炎ビブリオや貝毒の症状には2パターンあり、麻痺性と下痢性の症状です。
麻痺性・・・顔面や唇、手足のしびれ、めまい、頭痛が起こる。
麻痺性の場合、食後30分程で上記のようなしびれの症状が現れます。
重症になると、呼吸困難になるケースまれにあります。
下痢性・・・腹痛、吐き気やおう吐、下痢
一般には3日間ほど症状が続きます。場合によっては回復まで1週間ほどかかることもあります。下痢症状がひどく現れると、脱水を起こしやすくなり注意が必要です。
他の症状には、蕁麻疹が出る事があります。
ノロウイルスはしっかりと加熱することで死滅させることができます。
しかし、調理器具や食器にウイルスが付着していたり、ノロウイルスに感染している人が触れた料理を食べると二次感染を起こす場合もあります。
アレルギーが原因の場合、いくら加熱しても防ぐことはできません。
吐き気やおう吐の他に蕁麻疹が出たら、牡蠣アレルギーの疑いが高くなります。
子供は抵抗力も弱く、ウイルス感染で重症化しやすい傾向があります。
牡蠣を与えるときは重症化のリスクがある事を忘れないようにしましょう。
初めて離乳食で牡蠣を食べさせる時に気を付けたいことと牡蠣の下ごしらえ方法
牡蠣は大人でも食中毒のリスクが高い食材です。
赤ちゃんに初めて食べさせる時は、しっかり加熱をして、調理器具などからの二次感染にも十分注意して下ごしらえをしましょう。
離乳食期に与える大きさ
離乳食後期:柔らかい部分を刻む
離乳食完了期:柔らかい部分を食べやすい大きさに切る
牡蠣を下ごしらえするときの注意点
牡蠣をしっかり水で洗います。熱湯で5分以上茹でます。
牡蠣の中心が85°~90°で1分半しっかりと加熱させるとノロウイルスを死滅させることができます。
【気を付けること】
・調理前後は手指を洗浄と消毒をする
・調理の後のまな板や包丁にもノロウイルスが付着する場合もあるので
使った調理器具はすぐに洗浄、消毒させることが望ましい。
・離乳食で与える時は生食できる牡蠣だとしても、生では与えません。
必ずしっかりと加熱させる。
基本的な事ですが初めて牡蠣を食べさせる時は、調子の良い平日の昼の時間にしましょう。
牡蠣は子供の成長に欠かせない栄養素がたっぷり含まれた食材です。
食中毒のリスクやアレルギーの心配、初めて食べさせる時などは牡蠣の茹で汁を使った牡蠣だしのスープや牡蠣だしのおかゆからスタートするのもおすすめです。
牡蠣を離乳食で与えても良い量はどのくらい?
牡蠣をたくさん食べすぎると、食中毒のリスクも高くなります。大人でも一回の食事では2〜3個、多くても5個が適量です。
体の小さい幼児や小学生では牡蠣の栄養分なども考慮すると、0〜7歳は1つ、8歳から11歳でも2つが適量です。
離乳食後期で一回の食事で肉や魚を与えても良い量は約15gです。
離乳食完了期では15〜20gです。
牡蠣1つ分の量は約10〜20gですので
9ヶ月の赤ちゃんに与える適量は1つです。
最初は小さじ1から与えて、少しづつ量を増やしていきましょう。
オイスターソースは離乳食でいつから使ってもいい?おすすめのベビーフードもご紹介
オイスターソースとは牡蠣のエキスに砂糖、醤油などの調味料を混ぜて甘くしたソースです。
離乳食中期までは魚や昆布などの出汁を基本に使います。
9ヶ月になると味覚も発達して、似たような味付けに飽きてきたり、より好みをする子もいます。
味のバリエーションを増やす意味でも、9ヶ月から極々少量であればオイスターソースを使用する事ができます。
オイスターソースで味付けをする時は、ほんの少しの量を使うようにしましょう。
市販のベビーフードでもオイスターソースが使われている物もあります。
キューピー ベビーフードではオイスターソースを使った味付けがいくつかありました。ベビーフードだと手軽で取り入れやすいですね。
- キューピー 9ヶ月ごろから鶏レバーと野菜のトマト煮
- キューピー 9ヶ月ごろからもぐもぐお魚お弁当
- キューピー 12ヶ月ごろからやわらか鶏のオムライス風弁当
- キューピー 1才半からやさいとなかよし 彩り五目
離乳食完了期(12~18ヶ月):牡蠣の旨みだしおかゆレシピ
最初にもお伝えしましたが、牡蠣は子供の成長には無くてはならない栄養素が豊富に含まれています。
今回は牡蠣の栄養がたっぷり取れる牡蠣の旨みだしおかゆレシピをご紹介します。
牡蠣のうまだしおかゆ(離乳食完了期)
【材料】(2食分)
全粥 120g
牡蠣 2つ
にんじん お好み
だいこん お好み
ねぎ お好み
お水 1カップ
【作り方】
①:牡蠣をしっかり水であらい、小さく刻みます。
②:小鍋にお水と牡蠣を入れ煮立てます。
③:②に全粥と下ごしらえを済ませた、にんじん、大根とねぎを入れ
弱火でコトコト煮ます。(水分量は様子を見ながら調整してください)
③:お皿に盛り付けて完成
【ポイント】
味付けは牡蠣のお出汁のみです。
魚介の旨みと栄養分がたっぷり取れるレシピです。
初めて離乳食で牡蠣を使う時にも食べやすくておすすめです。
今回は2食分の量なので半分は冷凍にして使いましょう。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
牡蠣の離乳食よくある質問と回答
Q1. 牡蠣は離乳食でいつから食べさせても大丈夫ですか?
A1. 牡蠣は離乳食後期の9ヶ月頃から食べさせても良い食材です。ですが、ノロウイルスや貝毒に感染するリスクがあるので、しっかり加熱して中心まで火を通すことが必要です。また、牡蠣アレルギーの発症もあり得るので、初めて食べさせるときは少量から様子を見ましょう。
Q2. 牡蠣にあたった時の症状はどうなりますか?
A2. 牡蠣にあたった時の症状は、原因によって異なります。ノロウイルスや腸炎ビブリオに感染した場合は、腹痛、吐き気、おう吐、下痢などの消化器系の症状が現れます。貝毒に感染した場合は、顔面や手足のしびれ、めまい、頭痛などの神経系の症状が現れます。牡蠣アレルギーの場合は、吐き気やおう吐の他に蕁麻疹が出ることがあります。いずれの場合も、重症化する可能性があるので、早めに医師に相談しましょう。
Q3. オイスターソースは離乳食でいつから使ってもいいですか?
A3. オイスターソースは牡蠣のエキスに砂糖や醤油などを加えた甘いソースです。離乳食中期までは魚や昆布などの出汁を基本に使いますが、9ヶ月になると味覚も発達して味のバリエーションを増やす意味でも極々少量であればオイスターソースを使用することができます。市販のベビーフードでもオイスターソースを使った商品がありますが、塩分や添加物に注意して選びましょう。
まとめ:離乳食の牡蠣は後期(9~11ヶ月)からだけど、無理にあげなくてもいいよ!
牡蠣を使った離乳食についてご紹介しましたがいかがでしたか?
牡蠣は子供の成長に良いとされる栄養も豊富です。アレルギーなどの心配はありますが、お子さんのペースで離乳食後期から少しづつ取り入れていけるといいですね。