「赤ちゃんのおしりが真っ赤で、かゆそう、痛そう、、、」
おむつかぶれは、赤ちゃんにはよくあることです。軽度な場合であれば、ちょっとしたホームケアで改善することができます。しかし、治らない場合はカンジダ性皮膚炎かもしれません。
- おむつかぶれの原因は?
- カビが原因のかぶれって何?
- おむつかぶれを防ぐには、何をすべき?
- おむつかぶれを治す方法が知りたい!
そんな「おむつかぶれ」に関するお悩みを持つママにおすすめの記事です。
目次
おむつかぶれとは?
おむつかぶれは、医学的には「おむつ皮膚炎」と呼ばれており、非アレルギー性接触皮膚炎の一種です。
お尻の周辺部が赤くなったり、かぶれて、痒みや痛みを伴います。悪化した場合には、ただれて、皮膚から出血してしまうこともあります。
皮膚の表面上に変化がないほど軽度な場合でも、おむつ替えの際にかゆそうにお尻を触ろうとする素振りが見られる場合は要注意です。お尻を拭いた時や、入浴時にお尻がお湯に触れた時に、赤ちゃんが痛がって泣く場合もおむつかぶれの可能性があります。
おむつかぶれは、ほとんどの赤ちゃんが経験すると言われています。赤ちゃんはお肌がとてもデリケートなため、おしりかぶれに限らず様々な皮膚トラブルを頻繁に起こしてしまいます。
おむつかぶれの原因
おむつかぶれの原因は、主に5つあります。
排泄物による肌への刺激
赤ちゃんの排泄物が原因で、おむつかぶれになることがあります。
赤ちゃんのうんちには、大腸菌などの腸内雑菌や消化酵素が含まれているため、長時間、赤ちゃんの肌に触れ続けると刺激を与えてしまいます。
さらに、おしっことうんちが長時間放置されると、おむつ内がアルカリ性の状態になり、消化酵素が活性化し、雑菌も繁殖しやすくなります。
お尻を拭くときの摩擦
お尻を強く拭いた摩擦が原因で、おむつかぶれになることもあります。赤ちゃんの肌はとてもデリケートで、皮膚の薄さも大人に比べてたった2分の1しかありません。
おむつを替える時には、清潔にしっかり拭こうとして、つい強く拭きがちです。一日でお尻を拭いてあげる回数も赤ちゃんはとても多いため、おむつかぶれになりがちです。
高温多湿、通気性の悪さによるムレ
おむつ内のムレは、おむつかぶれになりやすい環境を作ってしまいます。
赤ちゃんは汗っかきなため、おむつの中は湿度が高い状態になっています。さらに、通気性も決して良いとは言えません。そのため、蒸れて肌に刺激を与えるだけでなく、雑菌も繁殖しやすい環境になってしまいます。
おむつのサイズや質があっていない
おむつのサイズがあってない場合もおむつかぶれになってしまう可能性があります。締め付け部分がかゆくなるだけでなく、サイズが小さいとおむつの通気性が悪くなってしまいます。また、お肌が敏感な赤ちゃんによっては、おむつの材質が原因の場合もあります。
おむつの種類やサイズを変えた場合には、注意が必要です。
カンジダ菌の繁殖増殖
通常のおむつかぶれと間違えやすいものとして、「カンジダ性皮膚炎」という可能性もあります。カビ菌の一種である「カンジダ菌」が、湿度の高いおむつの中で繁殖したことにより、併発することがあります。
カンジダ性皮膚炎とは?
カンジダ性皮膚炎は、「乳児皮膚カンジダ症」「乳児寄生菌性紅斑」とも呼ばれ、「カンジダ菌」というカビ菌が原因で引き起こされる皮膚炎です。
カンジダ菌は、本来いたるところにいる「常在菌」で、悪さをする菌ではありません。しかし、高温多湿なおむつ内で、じめじめした状態が続くと、カンジダ菌が増殖してしまいます。
赤ちゃんはもともと肌の免疫力が弱く、さらにおむつ内は肌がダメージを受けて荒れている状態であることが多いため、カンジダ性皮膚炎を併発する場合があります。
症状と通常のおむつかぶれとの違い
カンジダ性皮膚炎は、おしりだけではなく、股、関節の内側、首元など擦れやすく、蒸れやすい部分を中心に小さいぶつぶつができます。
水泡のようなぶつぶつができたり、膿のようなものが出てくる場合もあります。
カンジダ性皮膚炎の場合は、しわの奥の部分まで赤くなるのが特徴で、おむつかぶれには見られません。さらに、赤くなった皮膚の周辺部がレース状になり、その周辺に小さな紅斑ができるのも大きな特徴です。
おむつかぶれの対処法
おむつかぶれは、軽度なものであれば、おうちでケアを続けることで改善されることが多いです。ただれて、ジュクジュクしたり、皮膚から出血するほどひどい場合やカンジダ性皮膚炎の場合は、病院で診てもらうようにしましょう。
軽度な場合はホームケア
おむつかぶれを防ぐ、または改善するためには、
- 清潔に保つ
- しっかり乾燥させる
この2点がとても重要です。
おむつはこまめに変えるようにし、おしりを拭くときはしっかり水分を含ませた状態で、優しく拭いてあげるようにしましょう!可能であれば、拭き取るのではなく、ぬるま湯で洗い流してあげるのが理想的です。
拭き取るか、洗い流した後は、しっかりと乾かし、湿っていないことを確認してから、新しいおむつをつけてあげましょう!
また、病院に行くほどではないが軟膏などの外用薬を使用したい場合は、「非ステロイド」の軟膏を使用しましょう。
ステロイド外用薬は、おむつかぶれを早く治すことができますが、副作用も心配されます。また、ステロイドは細菌やカビ菌による炎症とは相性が悪く、カンジダ性皮膚炎の場合は、炎症を悪化させてしまうことがあります。
重度な場合はすぐに病院へ
おむつかぶれが悪化している場合には、早急にお医者さんに相談するようにしましょう。
病院では主に、以下のいずれかの塗り薬が処方されます。
- 非ステロイド剤
- ステロイド剤
- 抗真菌剤
軽い場合は「非ステロイド剤」、早く治す必要があるほど悪化している場合は、「ステロイド剤」の塗り薬が処方されることが多いです。
ステロイド剤の塗り薬は、副作用が心配ですが、病院によっては、赤ちゃんにも負担の少ないステロイド剤の塗り薬を処方してくれます。赤ちゃんのおむつぶれがひどい場合には、ステロイド剤入りの塗り薬の方が、素早く改善してあげることができます。用法、用量を守って、きちんと塗って、しっかりと治してあげるようにしましょう!
カンジダ性皮膚炎の場合は、炎症が一度起こると、ホームケアを続けても、治すことができません。早めに病院を受診し、カンジダ菌の有無を調べてもらう必要があります。
カンジダ性皮膚炎には、「抗真菌剤入り」の外用薬が処方されます。
カンジダ菌は、本来肌が健康な状態であれば、侵入を防ぐことができます。また、カンジダ菌の増殖は防ぐことができるため、ホームケアは引き続き行うようにしましょう!
まとめ
赤ちゃんはお肌がデリケートなので、おむつかぶれも、カンジダ性皮膚炎も、頻繁に起こってしまいます。単なるかぶれでも、悪化すると治すのも大変です!
悪化してしまったり、カンジダ性皮膚炎を併発してしまうと、早めの受診が必要です。
一番重要なのは、普段からおむつかぶれにならにように対策しておくことです。
おむつ内を清潔に保ち、高温多湿な状態になるのを防ぐ対策を行うことで、赤ちゃんをおむつかぶれから守ってあげるようにしましょう!