ミルクは母乳より腹持ちが良いですか?授乳間隔はどのくらいですか?

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「ミルクは母乳より腹持ちが良い」

そんなことを聞いたことがあるママも多いのでないでしょうか?ミルクは少しずつ改良され、栄養素は母乳とほとんど変わりがないと言われていますが、母乳とミルクで腹持ちの良さが異なるのは事実です。

  • ミルクだと腹持ちが良いのは本当?
  • ミルクの方が腹持ちが良い理由は?
  • 母乳とミルクの違いは何?
  • 母乳とミルクのそれぞれの授乳間隔の違いは?

そんな「母乳やミルクの腹持ちについて知りたい!」というママにおすすめの記事です。

 

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ミルクは母乳より腹持ちが良い理由

母乳とミルクで、腹持ちの良さに違いが出るのは、「消化にかかる時間が異なる」からです。そして、その消化時間を大きく左右しているのが「タンパク質」の存在です。

 

母乳とミルクに含まれるタンパク質

母乳やミルクの主原料となる牛乳には、「ホエイ」と「カゼイン」というたんぱく質が含まれています。そしてホエイには、以下のようなタンパク質が含まれています。

  • αラクトアルブミン
  • 血清アルブミン
  • βラクトグロブリン
  • 免疫グロブリン
  • ラクトフェリン
  • リゾチーム

ここで特に注目したいのが、「αラクトアルブミン」「βラクトグロブリン」という2つの乳清タンパク質です。どちらも、哺乳類の乳などに含まれています。

 

  • 「αラクトアルブミン」は、胃の中で酵素と胃酸によって、より柔らかく吸収されやすいタンパク質に変化することができるタンパク質です。

 

  • 「βラクトグロブリン」は、ほとんどの哺乳類の乳に含まれていますが、人の母乳には含まれていません。これを人間の赤ちゃんが飲むと消化吸収が悪くなってしまいます。

ミルクと母乳の特徴

母乳の場合、そもそもママの身体の中で作られたということもあり、赤ちゃんの胃に負担がかからないようになっています。母乳に豊富に含まれる「αラクトアルブミン」が、消化をスムーズにし、便秘を防ぐ効果もあります。また、消化吸収に悪い「βラクトグロブリン」は、含まれていません。

 

しかし、一方で母乳は消化しやすいため、ミルクに比べると、すぐお腹が空いてしまいます。

 

ミルクの場合は、主原料が牛乳です。そのため、少量のαラクトアルブミンが含まれているものの、ホエイに含まれるタンパク質の多くは「βラクトグロブリン」です。

 

そのため、ミルクは消化に時間がかかります。「腹持ちが良い」というメリットがあるものの、赤ちゃんの胃には負担がかかりやすく、便秘になってしまう赤ちゃんもいます。

 

また、母乳はホエイ:カゼイン=7:3であるのに対し、牛乳のタンパク質の割合はホエイ:カゼイン=2:8です。ミルクは、少しづつ改良されているものの、もともとのホエイの量が少ないため、少量含まれているαラクトアルブミンもほとんど効果を得ることができません。

 

ミルクと母乳の授乳間隔

母乳とミルクの消化時間が違うということは、それぞれの授乳間隔も異なります。

母乳とミルクのそれぞれの授乳間隔についても詳しく紹介します。

 

ミルクの授乳間隔

ミルクの場合は、「計画授乳(規則授乳)」という授乳方法で飲ませるのが一般的です。

「計画授乳」は、一日で飲ませる量や回数、一度で飲む量を決めて、計画的にミルクを飲ませてあげる方法です。

 

産院では、牛乳の胃内排出時間が3時間と知られていることから、3時間(一日8回)おきという授乳方法をすすめているところが多いです。。

3~4ヶ月頃になると、一度の授乳量も増え、4~5時間(一日5~6回)おきの授乳間隔でも大丈夫になります

母乳の授乳間隔

母乳の場合は、「計画授乳」や「自律授乳」という授乳方法で飲ませます。

「自律授乳」は、「赤ちゃんが飲みたいときに、飲みたい量を飲ませる」という授乳方法です。

ミルクの胃内排出時間3時間であること、そして新鮮な母乳が作られる催乳間隔が2~3時間おきであることから、産院でも3時間(一日8回)おきに授乳するように教えているところが多いです。2~3時間おきの授乳というのは間違いではありません。

 

しかし、本来、母乳の胃内排出時間は1.5時間で、ミルクの約半分しかありません。さらに、哺乳瓶に比べると母乳は飲むことが難しいです。上手にたくさん飲むことができる赤ちゃんもいますが、上手く飲めなかったり、お腹が少し満たされるだけで、疲れて飲むのをやめてしまう赤ちゃんもいます。

 

一度に飲むことができる母乳の量が少ないと必然的に空腹を感じる間隔も短くなり、1.5~2時間(一日10回~15回)おきのペースで母乳を欲しがる赤ちゃんもいます。その場合は、ママにとっては大変とは思いますが、赤ちゃんは母乳が足りていない状態であるため、授乳間隔を調整してあげましょう!

 

2~3カ月経ってくると、赤ちゃんも母乳を少しづつ上手に、そしてたくさん飲むことができ、もちろん成長することで、飲む量も増えてきます。3カ月を過ぎるころには、3~4時間(一日に6~8回)おきの授乳間隔になり、一度に寝る時間も徐々にまとまりがでてきますよ!

 

 

まとめ

  • 母乳のメリットとデメリット
    • メリット:胃に優しく、消化しやすい。便秘にもなりにくい
    • デメリット:腹持ち時間は約1.5時間~3時間(0~2ヶ月)
  • ミルクのメリットとデメリット
    • メリット:腹持ち時間は約2~3時間(0~2ヶ月)
    • デメリット:消化しづらく、胃に負担がかかる。便秘になることもある

 

母乳もミルクも、それぞれの良さがあります。もちろん、ミルク育児でも2~3時間おきの授乳は大変ですが、母乳の場合は最短1.5時間おきの授乳が必要です。

 

特に、ママの疲れ、体調管理、寝不足、ストレスなどにも左右される母乳育児をすることは、かなりの覚悟が必要でしょう!

 

赤ちゃんにとっては、ママの笑顔もとっても大切です。母乳が出る限りは、母乳育児が理想的ですが、ママがストレスや疲れをうまくコントロールするために、腹持ちの良いミルク育児を検討するのも一つの方法かもしれませんね。

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